「料理をしない母親って最低なのかな……」
ネットで「料理しない母親」と検索すると、
- 「母親がご飯を作ってくれません」
- 「料理をしない母親をどう思いますか?」
- 「こんな母親は毒親ですか?」
といった相談がたくさん出てきます。
それを見て、
「私も疲れて料理ができない日がある……」
「子どもに申し訳ない」
「母親失格なのかもしれない」
そんなふうに、自分を責めてしまうママも少なくありません。
でも、本当に料理をしないこと=愛情がないことなのでしょうか。
私は看護師として、そして3人の子どもを育てる母として、「料理よりも大切なもの」があると感じています。
今日は、「料理しない母親」について、一緒に考えてみたいと思います。
🌿この記事で伝えたいこと
✅手料理は愛情の一つ
✅愛情は料理だけではない
✅子どもは「大切にされている実感」を求めている
✅ママ自身を大切にすることも家族への愛情
ただし、ここでお伝えしたいのは、「子どもの食事を用意しなくてもいい」ということではありません。
手料理をしなくても、お惣菜や冷凍食品、宅食などを使いながら、子どもが安心して食べられる環境を整えることはできます。
「料理をしないこと」と、「子どもの食事や健康に関心を持たないこと」は、同じではないのです。

私も「料理しない日は母親失格かも」と何度も悩みました。
でも、今は違う考え方ができるようになりました。
なぜ「料理しない母親」はこんなに批判されるの?
手料理=母親の愛情というイメージが根強いから
私たちは小さい頃から、
「お母さんの手料理は愛情」
という言葉をたくさん聞いて育ってきました。
給食とメニューが重ならないように考えたり、
栄養バランスを考えたり、
子どもの好きなおかずを一品入れたり。
そんな姿を見ると、
「料理を作ること=愛情」
と思うのも自然なことです。
でも、それは愛情の一つの表現方法であって、愛情そのものではありません。
SNSや周囲の家庭と比べてしまうから
SNSには彩り豊かな手料理が並びます。
「今日も手作りご飯」
そんな投稿を見るたびに、
「私はできていない」
と落ち込んでしまうこともあります。
でも、SNSに映るのは生活のほんの一場面。
毎日の現実とは違うことも少なくありません。
「良い母親像」に縛られやすいから
「母親なんだから料理くらい作るべき。」
そんな価値観が、今もどこかに残っています。
だから料理ができない日があると、
「私はダメな母親だ」
と思ってしまうのです。
でも、本当に「良い母親」とは、毎日手料理を作る人なのでしょうか。
「良い」という言葉は、とても曖昧です。
人によって「良い母親」の基準は違います。
毎日手料理を作ることを大切に思う人もいれば、子どもの話をよく聞くことを大切に思う人もいます。
子どもたちから見て「良い母親」であることと、世間の目から見て「良い母親」であることは、必ずしも一致しません。
世間の「こうあるべき」に合わせようとするあまり、目の前の子どもや、自分自身が本当に必要としているものを見失ってしまうこともあります。

「母親失格かもしれない」と自分を責め続けていた私自身の体験や、その考え方が変わったきっかけについては、こちらの記事で詳しくお話ししています。
子どもが本当に求めているのは「料理」なの?
「ご飯を作ってほしい」の奥にある気持ち
確かに、母親がご飯を作ってくれないことを、寂しいと感じる子どももいるでしょう。
でも、その寂しさは、お母さんの「手料理がない」という単純な理由だけではないのかもしれません。
「お母さん、ご飯まだ?」
その言葉は、もちろん単純に「お腹が空いた」という意味かもしれません。
でも、母親が料理をしてくれないことに寂しさを感じている子どもの心には、
・自分を見てほしい
・一緒に過ごしたい
・大切にしてくれていることを確認したい
そんな思いが隠れていることもあります。
子どもにとって、「母親が料理をしてくれる」ということは、「母親が自分に関心を持ってくれている」と感じやすいということ。
つまり、本当に欲しいのは、手料理ではなく、「自分は大切にされている」という実感なのかもしれません。

毎日手料理が並んでいても、親子でほとんど言葉を交わせなければ、子どもが寂しさを感じることもあります。
反対に、お惣菜や宅食が中心でも、一緒に食卓を囲み、話を聞いてもらえることで、「自分は大切にされている」と感じる子どももいるでしょう。

子どもが求めているのは愛情を感じる時間
確かに手料理は、愛情を感じやすいものです。
時間をかけて作ってくれたこと。
自分の好きなおかずを用意してくれたこと。
そうした積み重ねは、子どもの心に残ります。
でも、愛情は料理だけで伝わるものではありません。
話を聞いてもらえたこと。
「今日どうだった?」と声をかけてもらえたこと。
疲れているのに笑顔を向けてくれたこと。
そんな何気ない時間も、子どもにとっては大切な愛情です。
愛情は料理以外でも伝えられる
私は、「料理=愛情」ではなく、「料理は愛情を伝える一つの方法」だと思っています。
料理をしなくても、
✅抱きしめる
✅笑い合う
✅最後まで話を聞く
✅「おはよう」「おかえり」と声をかける
そうした毎日の積み重ねも、立派な愛情です。
料理をしないことは、愛情がないことではない
料理が苦手な人もいる
料理が得意な人もいれば、苦手な人もいます。
苦手だからといって、子どもを愛していないわけではありません。
ただでさえ多くのことをこなして疲れ果てているのに、苦手な料理まで完璧にこなさなければならない。
それはママにとって大変な苦痛となるでしょう。
仕事や育児で時間が足りない人もいる
・仕事
・家事
・育児
・学校の連絡
・習い事の送迎
毎日やることは山ほどあります。
限られた時間の中で、料理だけに十分な時間をかけられない家庭もあります。
実際、わが家の場合は、不登校・不登園になった3人の子どもたちのケアやサポートが加わり、料理にまで手が回らないことが多々ありました。
「料理をしない」という選択をしたことで、心にも時間にも少し余裕が生まれました。そのときの考え方については、こちらをお読みください。
心や体が限界で料理ができない人もいる

あの頃は、夕方になると涙が出るくらい疲れていました。
私自身、不登校や不登園を経験した子どもたちを育てる中で、「今日はもう料理ができない」と思う日が何度もありました。
子どもの気持ちを受け止め、
学校との連絡を取り、
仕事をし、
家事をこなす。
夕方には心も体も空っぽになっていました。
そんな日に無理をして料理をすると、イライラしてしまったり、涙が止まらなくなったり、子どもにきつく当たってしまったりすることもありました。
わが家で夕飯作りが限界だった頃のことは、こちらの記事で詳しく書いています。
その経験から私は、「料理を作ること」よりも、「子どもに穏やかに向き合えること」のほうが大切なのではないかと考えるようになりました。
看護師として伝えたい「まずママ自身を満たすこと」の大切さ
看護師として働く中で感じるのは、人は疲れ切ってしまうと、優しくしたくても優しくできなくなるということです。
・睡眠不足
・慢性的な疲労
・栄養不足
・強いストレス
こうした状態では、心にも余裕がなくなります。
「ちゃんとしなきゃ」
と頑張り続けるほど、自分を追い込んでしまうのです。
だから私は、まずママ自身がしっかり休み、満たされることが、とても大切だと思っています。
休むことは、怠けることではありません。
子どもと笑顔で向き合うために必要な時間です。
また、自分を満たすといっても、特別なことをする必要はありません。
温かい飲み物をゆっくり飲む。
10分だけ横になる。
今日は料理をしないと決めてテレビを見る。
誰かに「つらい」と話す。
こんな風に些細なことでいいので、自分のためだけに時間を使ってみてください。
まずは、自分の疲れに気づき、「休んでもいい」と許すことから始めてみることが大切です。

子どもとの思い出は「手料理」だけでは作れない

子どもが大人になったとき、覚えているのは手料理だけではありません。
一緒に笑ったこと。
公園へ行ったこと。
くだらない話をしたこと。
「大丈夫だよ。」と言ってもらえたこと。
そうした時間も、きっと心に残ります。
もちろん手料理も素敵です。
でも、それだけが愛情ではありません。
子どもの心に残るのは、「何を食べたか」だけではなく、「そのとき家の中にどんな空気が流れていたか」なのかもしれません
料理しないことに罪悪感を感じているママへ
もし今、「料理ができない私は最低」と思っているなら、その考えを少しだけ手放してみませんか。
料理をしないことが、子どもを愛していないことに直結するわけではありません。
本当に心配なのは、料理をしないことではなく、料理ができないほどママ自身が追い詰められていることです。
だからまずは、あなた自身を大切にしてください。
休む日があってもいい。
お惣菜の日があってもいい。
宅食や冷凍食品に頼る日があってもいい。
それは手抜きではなく、家族みんなが笑顔で過ごすための工夫です。

完璧な夕飯より、笑顔で「おかえり」が言える自分でいたい。
「毎日お惣菜ばかり」「手抜きばかりで子どもに申し訳ない」と感じている方は、こちらの記事も参考にしてください。
まとめ
手料理は、愛情を伝える素敵な方法の一つです。
でも、愛情は手料理だけでは測れません。
子どもの話を聞くこと。
一緒に笑うこと。
「おかえり」と迎えること。
そんな毎日の積み重ねも、大切な愛情です。
もちろん、成長期の子どもが安心して食べられる食事を用意することは大切です。
けれど、それは必ずしも、母親が毎日一から手作りしなければならないという意味ではありません。
お惣菜や冷凍食品、宅食なども使いながら、親子が無理なく続けられる方法を選んでいいのです。
そして、子どもに愛情を届けるためには、ママ自身の心と体が満たされていることも欠かせません。
「料理しない母親」という言葉だけで、自分を責めないでください。
あなたは料理を作った回数ではなく、これまで子どものことを思い、悩み、守ろうとしてきた時間も含めて、母親なのです。
完璧な手料理よりも、安心して帰れる笑顔のある家。
私は、そのほうが子どもにとって、ずっと大切なものだと思っています。
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